「ボクは、あの人のような失敗はしませんよ。『敵は仮すべからず時は失うべからず』…です。ゼタ、貴方も覚えておきなさい。」
「あの人が何を考えて居られるのかは、はっきりとは分かりませんが、…ボクには彼のやっていることは、ただ、獣人族が嫌いだからという理由だけでの事だとは思えない…。他に何らかの目的がある…そう見ています。ヨクト、貴方はどう思いますか?」
「ゼタ、よくやりましたね。でも、まだまだ、詰めが甘いですよ。敵はもっと華麗に美しく葬ってあげるべきです」
「……あれが、あのガイという名の少年ですか? ……ゼタ…貴方とそっくりではありませんか!」
「こ、これはミリス嬢……随分と不機嫌なご様子ですが…何かあったのですか?」