「あんなの、いつものように殺してしまえば済むことじゃない。…貴方は『あれ』のこととなると、…随分と人が変わるのね」
「あなた、私に命令する気…?この私に命令を下せるのは、彼だけよ。…そう、彼、ただ一人……これからは、覚えておくことね。……と言っても貴方の人生は今日限りでお終いだけれど」
「何って、…私はただ、彼と話がしたいだけよ。貴方は、彼の側にいることが、一番多いでしょう? だから、貴方に聞いたのよ。知らないなら、別に良いわ」
「……いいのよ。お返しなんていらないわ。私は貴方が、側に居てくれれば、それだけで…」